こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる
2009-09-09
![]() | こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる (2009/08/07) 魚谷 雅彦 商品詳細を見る |
同志社の先輩であり、日本コカコーラの要職を歴任してきた魚谷雅彦氏が主に、コカコーラでのマーケティングについて書いた本。
基本的には体験談をベースに、理論よりはマインドセットの部分を説いています。
コカコーラの有名なキャンペーンを例に引いているので、凄くイメージしやすく読んでて楽しいビジネス書になっています。
「男の安らぎ」というテーマで、男性向け商品に癒しの象徴として女性を起用した革命的CM。
それまではブルーカラーをイメージしたいかついCMだった。
飽和状態だったお茶市場で「体の中からキレイに」という新しい美をコアバリューに発売した爽健美茶。
美の象徴として女性の裸身をCMに。
原料のブレンドが機能価値なので、材料を歌にする事でそのインパクトを増大させた。(ブレンドが多いので家では作れないという新しい価値)
「心の安らぎ」キャンペーン後、ゆるやかにシェアを落としていたジョージアの新キャンペーン。
紅白出場や映画化など、社会現象に。
コカコーラという世界最強ブランドの日本独自キャンペーン、No Reason。
こんだけ人々の生活に自然に取り込まれてるブランドの再活性化キャンペーン。
いいなあ。
こんだけ錚々たるキャンペーンのど真ん中にいたのが魚谷先輩。
いやーマジで凄い。
詳しいストーリーを書くと、ネタばれも甚だしいので、ぜひ購入してyoutubeを見ながら読んでみて下さい。
相当楽しく、マーケティング的な発想が追体験できます。
マーケティングとは心を動かすこと。
凄くシンプルでかっこいい定義ですね。
素敵っす。
魚谷先輩はライオンの出身。
コロンビア大学のMBAは出ているものの、自分のマーケティングの基本はつねに現場にあると何度も本書で綴っている。
それは世界的なマーケティングカンパニーである、コカコーラに入社しても変わらなかった。
ライオンでの新入社員時代の営業での経験がベースになっているそうです。
確かに偉そうにマーケティングがどうとか、セグメントがどうとか、言うてはみたところで、結局は最終的に生活者がお金を出して商品を買ってくれる現場が全て。
そういう意味でマーケッターが営業の現場を知っておく事には、やっぱり大きな意味があるんだと思います。
経営において、イノベーションとマーケティングが両輪とよく言われるけど。
マーケティングってのはオフィスのPC前や会議室で完結するものではないんですよね。
そうなると日本企業のように数年から場合によっては10年以上というスパン営業をさせて、その後に本社でマーケティングとかをさせるのも理に適っているのかもしれない。
自分は毛嫌いしてたけど。
外資系の職種別採用では、マーケティング採用の新卒はいきなりマーケ、営業はあっても研修レベル(数か月〜1年?)。
それが正しいのか、これを読んで良く分からなくなった。
どこかの外資系企業との面接で、こういう話をしていて。
「A社はマーケ採用でも営業研修とかありますけど、なんで御社はないんですか?営業とかを経験せずに、マーケティングってできるんですかね〜?」みたいな質問をしたら…。
「初期配属からマーケ部門で純粋に育成する事で、営業の都合に流されないマーケティングができる。相手の気持ちが分からないからこそ、意見をぶつけ合い、そこから科学反応を起こす事を新卒には期待してる。」
的な答えが返ってきた記憶がある。
別にどっちが正しいって事でもないのかな。
どっちでも自分でプラスにできるか。
先輩もいうように、与えられた環境の中で思いっきり自分らしく暴れる事が、おもろーなキャリアを築く上で重要なんですね。
そうして実力と経験をつけていけば、どんな状況でどんな商材やビジネス領域を任されようと、結果を出せるかっこいい大人になれる。
新生・NTTドコモの仕掛け人を直撃!「本当にドコモは変われるのか?」
消費財から携帯電話みたいなインフラに行っても結果を出し続ける。
大きな意味でキャリアのロールモデルなのかもしれない。
偶然にも同じ大学だし、いつかどこかで繋がりたいな、いや繋がれるやろう。
その時までに、できるだけ早く、先輩に少しでも価値を提供できるプロになろう。
オープンマインドで、常に全力投球。
これしかないよねーやっぱ。


